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レッドリストは、和歌山は2022年が最新でした。
生産者としての植物群落は、134がリストアップされていました、知らなかったー。
カテゴリー:①良好 としては、2カ所がピックアップされていました。
1 大年神社のホルトノキ林 和歌山市 常緑広葉樹林 ホルトノキ群落 E
(社叢)
境内後の山林は「宮山」と呼ばれる太古よりの樹林で特に楠、ホルトノキ、クロガネモチ等の常緑樹が中心で、この周辺でよくみかけられるアカマツ、クロマツ等の混生したものではない。
これは紀北地方の海岸に近い低山地の昔の面影を残している代表的なもので貴重な森林である。
「ホルトノキ(学名: Elaeocarpus zollingeri var. zollingeri)は、ホルトノキ科ホルトノキ属の常緑高木です。別名モガシとも呼ばれ、和名は「ポルトガルの木」を意味します。果実が黒紫色でオリーブに似ていることに由来しています。」
行ったことがないので、今度大阪へいくときに寄ろうと思います。
2 日前宮の社寺林 和歌山市 常緑広葉樹林 ホルトノキ群落 E
天孫降臨の際、三種の神器とともに両神宮の御神体も副えられ、神武天皇東征の後、紀伊國造家の肇祖に当たる天道根命(あめのみちねのみこと)を紀伊國造(きいのくにのみやつこ)に任命し、二つの神鏡を以て紀伊國名草郡毛見郷の地に奉祀せられたのが当宮の起源とされています。
その後、崇神天皇五十一年、名草郡濱ノ宮に遷宮され、垂仁天皇十六年には名草郡萬代宮すなわち現在の場所に遷幸され、永きに渉り鎮座の地として今に至っております。
和歌山市内の由緒ある神社、日前神宮・國懸神宮【公式サイト】
和歌山の国造りは海辺から内陸へ遷宮されていくのも知りませんでした。
いずれにせよ、保存状態のいい林としてみておきたいと思います。
カテゴリー:③不良
119 和歌山城の自然林 和歌山市 常緑広葉樹林 ホルトノキ群落 E
120 紀の川河口の湿地植生 和歌山市 湿地植物群落・塩生湿地植物群落 ヨシ群落 D
ヨシ群落、有機物の堆積は人手が入らないと多様性の醸成に至らないのではないかとおもっています。
絶滅の最大の原因は「すみかの破壊」であり、個体数の減少は絶滅の渦を生む可能性があります。気候変動などに対応して、個体群がよりより生息地へ遷移することが可能になるような開発、保全が望ましいということですね。
高速道路をまたいだり、くぐったりする”けもの道”が欲しいです。
ーー脱線ーー
それにしても、オキサリプラチンの副作用がつらいです。ゼローダも併用しているから両方の影響はあろうと思いますが、初日の点滴から3-4日が症状の極期なので。
倦怠感は累積効果で増強しているようにおもいます。寝てばかりいて、教科書を読む気が起こりませんでした。
作用機序:
ヒトにおいてオキサリプラチンは、生体内変換体(ジクロロ1,2-ジアミノシクロヘキサン(DACH)白金、モノアクオモノクロロDACH白金、ジアクオDACH白金)を形成し、癌細胞内のDNA鎖と共有結合することでDNA鎖内及び鎖間の両者に白金DNA架橋を形成する。これらの架橋がDNAの複製及び転写を阻害する。
抗悪性腫瘍剤「エルプラット注射用100mg」を発売 |ニュースリリース|ヤクルト本社
静岡がんセンターでは、
<慢性症状>
治療が継続され、抗がん剤投与が繰り返されると後根神経節に抗がん剤が蓄積され、神経細胞体が障害を受けやすくなります。急性症状が出現しなかった方でも、慢性症状が出現することがあります。
症状は、手足のしびれ感や感覚低下などです。
多くの場合、投与中止によって症状は軽快しますが、数か月を要することもあります。
総投与量が800mg/㎡(体表面積)を超えると慢性症状が出現しやすいと言われています。
うーむ、今、600mg投与されていて、4月に800mgになります。
急性末梢神経障害の症状は,手足や口の周り,咽頭部や喉頭部における知覚異常が主体で,運動機能の異常はあまりない.また,その症状は,低温刺激により出やすくなったり,増悪したりする.このような急性末梢神経障害は,オキサリプラチンに特徴的であり,他の白金製剤ではみられない.
寒冷刺激に、ってところが特徴なんでしょう、そして、不快でメンタルがへこみます。
慢性末梢神経障害は,持続する手足のしびれや感覚異常,疼痛を呈し,進行例では文字を書いたり,箸を握ったり,ボタンをかけるのが困難になり,さらには歩行困難なども現れ,日常生活に支障をきたす運動機能障害が出現する.これは他の白金製剤であるシスプラチンによる末梢神経障害でも同様にみられる.
そろそろ急性期症状と、慢性期症状が混在する時期だと思いますが、判別は難しいとおもいます。
動物実験から、
オキサレート基(シュウ酸ナトリウム)の投与により,オキサリプラチンの投与と同様に急性期から冷感過敏が起きることを確認した
シュウ酸といえば、野食ハンターです。
ja.wikipedia.org
シュウ酸分子からプロトンが2個脱離することで生成する。シュウ酸イオンを含む塩をシュウ酸塩(しゅうさんえん、oxalate salt)という。シュウ酸ナトリウム(Na2C2O4)は、よく知られた水溶性のシュウ酸塩
あく抜きは水溶性のNa塩を対象にしていました。
シュウ酸イオンは金属イオンに対してよい配位子となる。2箇所で金属と配位結合し、MO2C2 という五員環を作る。
オキサリプラチンという薬は白金にシュウ酸イオンが配位した錯体である。この薬は白金製剤として良く知られているシスプラチンより水への溶解度が向上し、かつ服用制限の原因となっていた副作用の腎毒性を軽減した。
溶解度が増したから腎毒性が軽減されたということでしょう。その代わりに遊離したシュウ酸イオンが悪さをしてしまうようで。
日本から発信!抗がん薬による痛みへの対応法 オキサリプラチンによる末梢神経障害の発現機序と治療薬の基礎的エビデンス
急性末梢神経障害である冷感過敏の発現には,オキサレート基によるNa+チャネル/Ca2+チャネル/nuclear factor of activated T-cell(NFAT) 経路を介したtransient receptor potential melastatin 8( TRPM8)の発現増加
口腔咽頭部分に症状が好発するのも、シュウ酸塩による症状に近いようにおもいます。治療前ぐらいに、妻と息子がサトイモを食べてシュウ酸にやられ、大騒ぎしていましたが、まさか、そののち自分の副作用でも中心になるとは。。。
*DRG細胞(dorsal root ganglion)とは、脊髄後根(背根)にある神経節
シュウ酸が原因であとで尿路結石とかなってる人が多そうな気もするけどそういう報告がないところをみると、そういうものでもないのかな。
dichloro(1,2-diaminocyclohexane)platinum[Pt(dach)Cl2]だけの投与によって冷感過敏が発現せず,遅発的に機械的アロディニアが発現することを確認
クリアな結果。。。
慢性末梢神経障害である機械的アロディニアの発現には,白金を含有する部分によるNMDA受容体NR2Bサブユニットを介したnitric oxide(NO)の合成酵素(NOS)や Ca2+/calmodulin dependent protein kinase II(CaMKII)の活性化
他の白金製剤でも同様の慢性症状がでるということは、この機序に信ぴょう性をあたえます。
急性期症状の治療は、
オキサレート基をキレートするカルシウム(グルコン酸カルシウム)およびマグネシウム(硫酸マグネシウム)の効果について検討を行った.その結果,カルシウムおよびマグネシウムのオキサリプラチン投与前の静脈内投与は,急性の冷感過敏を予防する
ということになるんでしょうけども、10年前の論文、少なくとも私の点滴には予防投与が入っていないところをみると、もう一つ効果がなかったのか、抗腫瘍効果を軽減するリスクがあるのか。
オキサレート基は,Na+チャネルに作用して活動電位を上昇し,脊髄後根神経節(dorsal root ganglion:DRG)への Ca2+流入を誘導することで,NFATの核内移行とTRPM8の発現を増加する.そこで,Ca2+チャネルおよびNa+チャネルブロッカーの冷感過敏に対する予防効果について検討を行った.L型Ca2+チャネルブロッカーのニフェジピン,L/T型Ca2+チャネルブロッカーのジルチアゼムおよびNa+チャネルブロッカーのメキシレチンは,オキサリプラチン投与と同時に経口投与を行ったところ,DRGにおけるTRPM8の発現を抑制して冷感過敏を予防した(18).一方,T型Ca2+チャネルブロッカーのエトスクシミドは大量で冷感過敏の発現を抑制した.これらのことから,急性末梢神経障害である冷感過敏の予防には,カルシウムおよびマグネシウムの静脈内投与の他に,ニフェジピン,ジルチアゼムおよびメキシレチンの経口投与が効果的
血圧さがりそう。Naチャンネルブロッカーのメキシレチンだと、糖尿病性神経障害治療剤として保険適応がある。
これが効けばいいけど。
オキサリプラチンの主要レジメン(治療計画書)であるmFOLFOX6療法(オキサリプラチン,フルオロウラシル,レボホリナート併用療法)施行男性患者69名の診療録を調査して,Ca2+チャネルブロッカー併用群では急性末梢神経障害の発現が有意に低いことを確認した(23).近年,オキサリプラチンには多くの場合に血管新生阻害薬であるベバシズマブが併用される.この薬剤の副作用の一つに血圧上昇があるので,降圧薬を使用する場合には今回の結果を考慮する必要